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第7期学生募集中

 

教養講座第六期の講義の要約です。
一年間でこれだけの教養を学ぶことができました。
毎週、出かけ、先生方のお話を聞くことで、こころもからだも元気になりました。

 

広島リカレント学院 第六期 2025年4月-2026年3月

 

第40回 教養講座「紫式部日記」

日時:2026年3月4日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:牟田泰三(元広島大学長)

【要約】
紫式部日記では、平安時代当時の生活の様子が、作者の紫式部により描かれています。本日は、過去の文化・生活の様子を知る大変貴重な資料である紫式部日記を取り上げました。
まずは、当時の紫式部の生きた、時代背景・人間関係、日記が書かれた「平仮名」の誕生の流れについて説明を行いました。
紫式部日記は、第一章、第三章、第十二章、第五十章を取り上げて説明を行いました。
第一章「秋のけはひ入り立つままに」
この章では、紫式部が藤原道長より、一条天皇の妻(=中宮。今で言う、皇后)である彰子の相談役として任命される様子が描かれています。
実は、清少納言の『枕草子』の書き出し「春はあけぼの やうやう白くなりゆく山ぎは〜」という書き出しに対して、「秋のけはひ入り立つままに 土御門殿の有様〜」と描いたのでは、と想像が広がります。
第三章「渡殿の戸口の局にみいだせば」
この章では、女郎花(おみなえし)という花の枝を、道長がポキっとおり、紫式部に渡します。すると、紫式部は即座に上の句を詠み、道長が「あな、疾(と)。(訳:ああ、はやい。)」と驚く様子が描かれています。
第十二章「御いただきの御髪おろしたてまつり」
この章では、彰子中宮の出産シーンが描かれています。
藤原道長にとって、自分の娘である彰子が一条天皇と結婚し、息子が生まれることはとても大きな意味を持ちます。それは、自分が次期天皇(後一条天皇)の祖父として、政治に対して強く関与することが出来るためです。
藤原家は一家ぐるみで、この政治に関与するために、自分たちの娘を天皇の妻として送り込んでいました。
第五十章「和泉式部といふ人こそ」
この章は、これまでの章と比べ少し雰囲気が異なります。
紫式部と同じ時代を生きた、和泉式部そして清少納言に対しての紫式部の批判的内容なのです。当時も、ライバルとなる存在に対する、強い批判の思いがあるという事が良く伝わります。
このように、平安時代の日記を読み解くことで、当時の生活様式や文化、人間関係などについて理解できるという点が大変面白く、学びになります。

当日は、牟田先生宅と教室をWEBでつないだ遠隔講義でしたが、臨場感のあるよい講義でした。
講座終了後、第6期終業式を行いました。皆勤賞の16名の方に賞状をお渡ししました。また、今期から90歳を迎えられた方に生涯学習功労賞を設けることにし、5名の方へ賞状をお渡ししました。
学びは、心とからだを健康にしてくれます。学ばれる皆様に心より拍手をお贈りします。

2026.03.04牟田先生 2026.03.04牟田先生

 

第39回 教養講座「計算する機械を求めて」

日時:2026年2月25日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:椿 康和(広島大学名誉教授)
専門:情報資源管理、社会情報学

【要約】
近代社会は計算が正しく行われることを前提に成り立っています。それ以前からも、暦の作成や天文学にとって正確な計算は欠かせないものでした。ところが、人々にとって計算という行為は苦行であり、専門家である天文学者でもその例外ではありませんでした。
17世紀に入り、パスカルなどの数学者達が、常に間違いのない計算を実行して人々をその苦行から解放してくれる機械の開発に取り組み始めましたが、実現にはおよそ2世紀の歳月を要し、19世紀後半になって、ようやく実用的な「機械式」計算機が登場することになります。現代の「電子」計算機が誕生したのは第二次世界大戦後の1946年のことです。
本講義では、近代社会が求める正確な計算を実現するために、パスカルやライプニッツ、バベッジらの先駆者達が開発に取り組んだ、機械式計算機の歴史を紹介します。
2026.2.25 椿 2026.2.25 椿

 

第38回 教養講座「スポーツメンタルトレーニング」

日時:2026年2月18日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:武田守弘(広島文化学園大学 人間健康学部 学部長・スポーツ健康福祉学科 教授)
専攻:広島大学大学院教育学研究科生涯活動教育学専攻
受賞:2003年日本スポーツ方法学会奨励賞・2002年日本テニス学会第十四大会研究奨励賞

【要約】
本日はスポーツメンタルトレーニングに関してお話をしました。
最初に、アスリートに必要な精神力についてお話し、受講生の皆さんはどうかセルフチェックを行っていただきました。
また、メンタルトレーニングの流れを説明し、実際にトレーニングするべき項目を説明しました。
後半は、「目標設定」というテーマに絞り、目標設定の意義、原則、注意点等を説明するとともに、簡単なゲームを通して、目標設定の重要性をお伝えしました。
2026.2.18武田守弘 2026.2.18武田守弘

 

第37回 教養講座 「健康に生きるためにいいこと」

日時:2026年2月4日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:寺本 裕 (広島伝統生薬研究会会長)

【要約】
講師は広島伝統生薬研究会会長の寺本裕さん。今回で3回目の健康講座になります。寺本さんは、広島市内でカウンセリング薬局を経営され、日々漢方を中心に患者さんの視点に立って相談にのっておられます。
今回のテーマは「健康に生きるためにいいこと」。大切なのは、養生7・予防2・治療1の割合で、日頃の養生が一番大切だそうです。そのために必要なことは、まず「快眠」。くよくよすると深い眠りが得られない。冷たいものを寝る前に飲むとよくない。足のかかとを木槌などでたたくのもいいそうです。
次に大切なことは「快便」。食物繊維やヨーグルトをとる。土踏まずをゴルフボールで刺激するのもいいそうです。
3つ目は「快食」。ここでは噛むことの重要性を強調されました。噛むことで唾液がたくさん出るため消化にいいそうです。減塩はやりすぎると体によくなく、塩分よりも砂糖の方を控えた方がいいと力説されました。さらにはカルシウムをしっかり摂る事。牛乳より、小魚など海の幸を丸ごと食べるのが効果的だそうです。又、朝日を背中に浴びながらのウオーキングもいいそうです。
季節の旬な野菜、夏にはキュウリやトマト、ゴーヤが体を冷やしてくれるとのこと。土の上にある野菜ほど体を冷やし、土の中にある根菜類は体を温めてくれるそうです。最後に、日常生活に少し負荷を加える方が認知症になりにくく、面倒くさいと思っても、日頃から社会に参加することで気が巡り、ストレスがたまらず、健康に良いとの事でした。
2026.1.28塚本俊明 2026.1.28塚本俊明

 

 

第36回 教養講座 広島市の都市計画の話

日時:2026年1月28日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:塚本俊明 (広島大学名誉教授)
専門:都市・地域計画

【要約】
広島市の都市づくりは、毛利輝元が築城した広島城下町の構造が大きく変化することなく戦前まで続いたこと、広島平和記念都市建設事業により約20年で都市の機能を回復したこと、その後の都市の急速な拡大により様々な都市問題が生じ対応が後追いにならざるを得なかったこと、アジア大会の開催を契機に「西風新都」の開発をはじめ都市機能の充実が進んだこと、2010年以降都心地区の再生の様々な施策・プロジェクトが展開し、広島の都市づくりが新たな段階に入りつつあることなどをお話ししました。
2026.1.28塚本俊明 2026.1.28塚本俊明

 

第35回 教養講座 認知症の話

日時:2026年1月21日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:祢津智久 (広島大学大学院医系科学研究科脳神経内科学 講師)
専門:神経内科専門医、脳卒中専門医、総合内科専門医、頭痛専門医などの資格を有し、脳卒中、認知症、パーキンソン症候群、頭痛などの診療を主にしています。
現在:脳卒中診療を主体とし、国内の関連機関と連携をとり臨床研究を推進し、広島県内の脳卒中レジストリーの構築、脳卒中診療の質の向上を目指しています。

【要約】
高齢社会の日本において、介護が必要となる主な原因は認知症と脳卒中です。
まず認知症については「共生」と「予防」の両立が重要であり、生活習慣病の管理や難聴への対応、そして積極的な社会参加がその鍵を握ります。
一方の脳卒中は、早期発見と早期治療、そして徹底した予防が欠かせません。日頃の生活習慣病対策に加え、心房細動の早期発見が発症を防ぐ重要なポイントとなります。
また、認知症と脳卒中は、ともに口腔状態との関連が深いことも分かっており、全身の健康を守るために日頃から定期的な口腔ケアを心がけることが大切です。
2026.1.21祢津智久 2026.1.21祢津智久

 

第34回 教養講座 自賠償責保険の話

日時:2026年1月14日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:石丸博士 (ハカセ行政書士事務所代表)

【要約】
「知識がないために損をする」人を減らすため、私は交通事故の「被害者請求」を専門に支援しています。自賠責保険は限度額120万円まで、過失70%未満なら減額されないという手厚いメリットがあります。しかし、相手保険会社任せの「一括対応」では、一方的な治療打ち切りを迫られるリスクがあります。
被害者請求は、納得いく治療環境を自分で守るための正当な権利です。小さな事故でも泣き寝入りしないよう、保険会社主導ではなく自分主導で動くことが重要です。本講義では、被害者請求のプロである行政書士が、あなたの権利と利益を守るための「戦う知恵」をお伝えします。

 

2026.1.13石丸博士 2026.1.13石丸博士

 

第33回 教養講座 身の回りの著作権問題

日時:2026年1月7日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:保坂幸男 (弁理士、特許事務所、企業顧問、公的機関技術委員長、大学他非常勤)
職歴:(株)サタケ開発本部長、専務取締役、相談役他
専門:研究開発、MOT(技術経営)、知的財産権、生物プロセス工学、生物機械工学、食品工学、穀物科学)

【要約】
身の回りの著作権問題が急速にクローズアップされてきています。
新聞記事でも記者の思想または感情が少しでも入っているものは著作物です。写真も一般的には子供が撮った写真でも著作物と言われています。著作物には著作権があり、勝手に他人の著作物を利用することは出来ません。他人の著作物を勝手に改変することも著作者人格権の侵害になります。
そんな時代ですので山口県では小学校3年生でも著作権を勉強している例があります。
2026.1.7保坂幸男 2026.1.7保坂幸男

 

第32回 教養講座 食欲のスイッチを操る−脳科学への招待側

日時:2025年12月17日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:斎藤祐見子 (広島大学名誉教授)
専門:神経科学(摂食とうつの神経機構)

【要約】
なぜ、お腹が空くのでしょう?―その謎を解く鍵は、脳にあります。20世紀後半、食欲研究に画期的な発見が生まれ、私たちの「食べる」という行動を科学で説明できる時代が始まりました。本講義では、脳のどの部分がどのように連携して食欲を調整しているのか、そして神経細胞同士がどのように情報をやり取りしているのかを、研究の歴史とともにやさしく紹介します。脳のしくみを知ることで、日常の選択や行動をより深く理解する第一歩となれば幸いです。
2025.11.17斎藤祐美子 2025.11.17斎藤祐美子

 

第31回 教養講座 テレビ局の裏側「トップアスリートとトレーナーの裏側」

日時:2025年12月10日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:野崎賢治 (元広島ホームテレビアナウンサー)

【講義の要約】
自ら制作した番組から、オリンピックの金メダルを支えている驚きのスポーツトレーナーの裏側を紹介。関与していたスポーツ選手は当時、水泳の北島康介選手、陸上では為末大選手やマラソンの有森裕子選手、プロ野球の清原和博選手、金本知憲選手という驚くべき顔ぶれ。怪我に苦しみ、そこからの復活を目指す彼らを密着取材、普段見ることの出来ないトップアスリートの素顔を紹介した。このトレーナーのもう一つの顔は鍼灸師として一般の患者を再生して元気にする事。多くの難病を抱えた患者がこの先生を頼って訪れている。この先生の目指すもの。それは、一流のアスリートと接しているからこそ知り得る、人間の神秘というか不思議な力を治療に生かす事。例えば、心が病んで元気のない人がいたとする。そこに、北島康介が現れたら、「金メダルをとった北島さんですよ」と教えてあげたら、それこそ、見る見る内にその人は目を輝かせ生気に満ちた表情になると言う。それは、トップアスリート自身が持っているエネルギー、パワーがとてつもなく大きく、その人にエネルギーを与えるからだと言う。番組を通して、広島で活躍する、あるスポーツトレーナーと復活を目指す人々の裏側を紹介した。
2025.11.10野崎賢治 2025.11.10野崎賢治

 

第30回 教養講座 「終戦と被爆時における日本の外交」

日時:2025年12月3日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:寺本康俊 (広島大学名誉教授・広島経済大学名誉教授)
専門分野:戦前・戦後における日本政治・外交史とその国際関係、現代の日本政治・外交とその国際関係

【講義の要約】
今年は、戦後80年の節目の年です。かつて、古代ローマの歴史家が、戦争を始めるのは簡単だが、終わらせるのは至難のことであると述べました。80年前、太平洋戦争では、その終戦期、ポツダム宣言の受諾をめぐって、日本は議論を続けました。しかし、その間、広島と長崎に原爆が投下され、国内外で膨大な数の日本人、アジアの人々が犠牲になりました。
本講では、原爆投下、終戦に至るまでの国際的な状況、それに対する日本の対応を、政治と外交的な視点から説明いたします。
2025.11.03寺本康俊 2025.11.03寺本康俊

 

 

第29回 教養講座 「古今和歌集に親しむ」

日時:2025年11月26日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:早瀬光司 (広島大学名誉教授)
専門分野:
(学問の道)化学→物理化学→地球化学→海洋化学→海洋科学→環境科学→廃棄物学→環境経済学→実践社会学→臨床心理学→哲学 
(哲学の道)実践哲学
(茶禅の道)茶道表千家 教授、道号・雅号 : 思切斎 早瀬宗光
(将棋の道)日本将棋連盟 五段

【講義概要】
副題:その中から、恋の歌を詠み解く
キーワード:古今和歌集、恋の歌、和歌を創ってみる?
古今集の中から恋の歌を四首取り上げて紹介し、一首づつ上の句を提示して その意味を説明したのち、原作者の下の句を提示する前に、各受講生に自由に下の句を考えてもらって、好きなように下の句を創ってもらいました。
2025.11.26早瀬光司 2025.11.26早瀬光司

 

 

第28回 教養講座 「オトコ語とオンナ語」

日時:2025年11月19日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:石田信夫 (比治山大学名誉教授)
専門:中国新聞社文化部・編集委員室・論説副主幹を経て、比治山大学で、インタビューや記事スタイルの文章の書き方を指導。中国新聞情報文化センターでは「文章トレーニング」「わたし史」の講座を担当

【講義概要】
日本語には、オトコ語とオンナ語の2種類がある。簡潔な伝達を求められた男と、場を読む力を求められた女が、それぞれの話法を磨いた結果でもある。二つの言葉には大きな溝がある。相手の文法を知ってバイリンガルになり、行き違いを防ごう。
2025.11.19石田信夫 2025.11.19石田信夫

 

 

第27回 教養講座 「長い」から法律問題を考える

日時:2025年11月12日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:山田 幸 (広島大学大学院人間社会科学研究科属 リーガル・サービス・センター 特任助教)
専門:民事訴訟法・コミュニケーション

【講義概要】
民事・刑事を問わず、一つの法律が出来るまでや裁判そのものにかかる時間など、法律の関わるところに「長い」歳月を必要とする場合があります。
憲法裁判の代名詞ともいえる「家永教科書裁判」は、1965年に提訴され終結までに32年。裁判終結当時、「最も長い民事訴訟」としてギネス世界記録に認定されました。また、1967年に京都地裁に提訴された「光華寮裁判」は、半世紀以上過ぎた現在も係争中です。 
1978年(昭和53年)頃から消費生活センターなど苦情が増え始め、社会問題として取り上げられるようになった霊感商法。現在も解決はしていませんが、40年以上経た2023年6月1日に「不当な勧誘で困惑させられ契約をした」という場合の個人やその家族を救済することを目的として「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」(『不当寄付勧誘防止法』)が施行されました。きっかけとなったのは、2022年7月奈良市内で起きた銃撃事件です。
「詐欺」は、人を欺いて財産を騙し取るという悪質な行為です。時代の流れに合わせて手口を変え、巧妙化する犯罪の一つで、なかでも被害が高額になること、高齢者が狙われやすいことなどから、問題化しているのが「特殊詐欺」です。通常の詐欺とは手口が異なり、対象は不特定多数の人であること、対面ではなく電話やメールなどを利用するため、誰でも巻き込まれる可能性があります。被害を防ぐためには、電話は無理にでも一度切るとか、いつでも「家族がそばにいる」と言えるように、普段からイメージトレーニングしておくことをお勧めします。
2025.11.12山田幸  2025.11.12山田幸

 

 

第26回 教養講座 「〜年中夢求〜」

日時:2025年10月29日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:柏村武昭さん・林竹洋子さん

【講義概要】
今回の講義は、当学院ですっかり名物講師となって頂きました柏村武昭さんに、奥様の林竹洋子さんも加わってのトークショーとなりました。林竹さんは、RCCラジオの公開生放送「サテライトbP」で柏村さんと共演して一躍人気者になった元タレントさんで、「はしだのりひことエンドレス」時代にリードボーカルで「嫁ぐ日」という大ヒット曲も持っておられます。いまもライブ活動を続けられていて、柏村さん以上にお元気でした。
テーマは『年中夢求』、夢を求めるためには「健康に気を付けないといけない。」という話から、30年前の柏村さんの脳梗塞の話が飛び出しました。病気には無縁のような柏村さんですが、夜中にもかかわらず奥様の素早い対応で、救急車を呼び出して大事には至りませんでした。柏村さんはこの時の前兆として、車の車庫入れが難しくなるとか、ちょっとおかしいと思ったらすぐに病院に行くことが大切ですと力説されました。今もゴルフが大好きで、とても元気な柏村さんは、後期高齢者を文字って「光輝(こうき)高齢党の党首になって老人の意見を反映させたい」と意欲を語っておられました。
一方、林竹洋子さんご自身も10年前、当時元気だった義母のアドバイスから、再びバンドグループを結成して、封印していた歌を歌い始め生き甲斐ができたそうです。死ぬまで勉強する気持ちがあれば、若さを保つことが出来ると強く訴えられていました。
最後に、お二人揃って「人生は出逢いの繰り返し。良き友を大切にして厭な奴は切り捨てる。好きな人と一緒にいれば毎日が楽しくなる。皆と話をして生き甲斐を求めましょう」と締めくくられました。あっという間の90分間、夫婦の息もピッタリで、まさにナイスカップルな柏村さん林竹さんご夫婦でありました。
2025.11.05柏村・林竹 2025.11.05柏村・林竹

 

第25回 教養講座 「生成AI利活用の最近の動向」

日時:2025年10月29日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:高橋徹先生 (広島大学大学院先進理工系科学研究科特定教授)
専門:素粒子実験

【講義概要】
生成AIが一般公開されてから、まだわずか3年ですが、その進化には目を見張るものがあります。授業ではまず、AIの基本的な仕組みを紹介しました。
しかし、原理を知っても、AIがどのように言葉や絵、映像を生み出しているのかは依然として不思議です。後半では実際に生成AIを体験し、詩や絵を作り出す様子、自然な会話能力を確かめました。AIとどう共に生きていくかを考えるきっかけになれば幸いです。(この文章は原案作成後、生成AIを使って校正しました。)
2025.10.29高橋先生 2025.10.29高橋先生

 

 

第24回 教養講座 「ブータンの自然と生き物」

日時:2025年10月22日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:山本義雄先生 (広島大学名誉教授)
専門:免疫遺伝育種学、遺伝資源

【講義概要】
ブータンは世界一幸せな国と言われています。ヒマラヤ山脈のふもとに位置する小さな国ですが、動物遺伝資源の調査で訪れたいわゆるへき地には、連綿と受け継がれてきた民族の生活が残っています。調査活動の合間に見聞きした豊かな自然と多様な動植物と共に、人々の生活の一端を紹介します。
2025.10.22山本先生 2025.10.22山本先生

 

第23回 教養講座 「高齢者の低栄養」

日時:2025年10月15日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:加藤範久先生 (広島大学名誉教授)
専門:分子栄養学、食品健康科学

【講義概要】
従来は、肥満や飽食が生活習慣病につながることから食事により体脂肪を抑えることが食生活で重要視されていました。しかしながら、高齢者の低栄養、特にタンパク質やビタミンB6の不足の場合、筋力低下(サルコペニア)、活動量減少、体重低下、免疫能低下、認知機能低下などのフレイルにつながり、死亡リスクを高めることもわかってきましたので解説します。他に高齢者で不足傾向にあるビタミンAやビタミンDの話題についても紹介します。
2025.10.15加藤先生 2025.10.15加藤先生

 

第22回 教養講座 国際協力と最近の世界情勢(2)〜国際協力・経済開発・ 国際競争〜

日時:2025年10月8日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:池田秀雄(広島大学名誉教授)
専門:理科教育学、国際理数科教育人材開発

【講義概要】
本年1月に同じタイトルでお話をしました。それから9か月しか経過していないのに、世界情勢は激動しています。ウクライナとロシア間の戦争は中東に飛び火し、イスラエルの内戦は周辺への戦争に拡大しました。米国と中国間の覇権争いは世界を巻き込んだ貿易戦争となっています。トランプ大統領の発言と方針は理解に苦しむところが多く、今後どの様な方向に向かうのでしょうか。今回は、前回の復習に続いて、国際協力競争の今後を考えましょう。2022年のロシア・ウクライナ戦争によって、23、24年度の各国の軍事費はウクライナ、ロシア、ドイツ、イスラエルなどで急速に増加しました。米国はウクライナやイスラエルの支援をどうするか微妙な立場です。政府開発援助(ODA)を表に示しましたが、2019年度米国はトップでした。ところがトランプ大統領は大幅な人員・予算削減を行いました。開発途上国支援の厳しい状況は2025年の統計で示さると思われます。この様な状況で日本はどの様な立ち位置を取るべきでしょうか。日本独自の立場を主張する絶好の機会だと思います。
2025.10.08池田先生 2025.10.08池田先生

 

第21回 教養講座 「お隣同士は仲良くしましょう〜こんなもめ事あります〜」

日時:2025年10月1日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:小川富之先生 (広島大学法科大学院(客員)教授)
専門:民法、家族法

【講義概要】
お隣同士は、仲良く生活するにこしたことはありません。しかしながら、様々なもめ事があり、些細なことで対立してしまいます。隣の木の枝、隣から伸びてきた根っこといったことを例として取り上げ、解決方法を紹介しました。これと併せて、お隣同士のお節介について、法律的に考えてみました。
2025.10.01小川先生 2025.10.01小川先生

 

第20回 教養講座 「複合材料のおはなし」〜繊維はこんなところにも使われている〜

日時:2025年9月24日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:田忠彦先生 (広島大学元教授)
専門:高分子化学、MOT(技術経営)、ベンチャービジネス論(起業家教育)

【講義概要】
複合材料(Composite materials)は「2種類以上の素材、成分などを一体化させることにより、それぞれの素材のみでは持ち合わせなかった特性を実現した材料」と定義されています。私たちの身の周りをみると、優れた性能を有する複合材料が生活に役立つ種々の用途に展開されています。自然界にも竹のように複合化されて機能を発揮している例も見られますし、古くから日本家屋の土壁に藁を混ぜて補強することはよく知られています。
複合材料はマトリックス(母材)と強化材料からなります。一般的にはプラスチックス、ゴム、コンクリート、メタル(金属)やセラミックスやなどのマトリックスを繊維、粒子などの強化材料と複合化し、軽くて強く、寸法安定性の良い、耐久性の良好な材料となります。代表的な強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維やアラミド繊維です。炭素繊維とプラスチック(エポキシ樹脂)の複合材料は、航空機の機体、自動車などの部品に適用されています。複合材料開発のお陰で軽量化を実現することが出来、燃費が節約され、省エネルギーになります。このように、複合材料は性能を向上させ、自動車、船舶、ビル、住宅、橋梁、スポーツ部品など多くの用途に展開されています。
本日の講義では、多くの特徴を有する複合材料の例をご紹介し、聴講されている皆様方に衣料、家庭用品、インテリア用繊維以外に私たちの見えないところで多くの繊維が使われていること知っていただきたいと思います。
2025.09.24田先生 2025.09.24田先生

 

第19回 教養講座 「被爆80年 文学に描かれた8月6日」

日時:2025年9月17日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:岩崎文人先生 (広島大学名誉教授)
専門:日本近現代文学、原爆文学

【講義の内容】
本年は被爆80年という節目の年です。改めて、広島に原爆が投下された1945年8月6日が文学の中でどのように描かれているのか、またそれらは、どのように発表されたのかについて、原爆文学を代表する文学者、原民喜・大田洋子・峠三吉・栗原貞子らの作品をとりあげ考察していきたい。ウクライナ、ガザ地区が戦場となっている今日、原爆文学の存在意義とその価値についても合わせ考えてみたい。
2025.09.17岩崎先生 2025.09.17岩崎先生

 

 

第18回 教養講座 歌ってボイストレーニング〜中高年の声事情PARTU〜

日時:2025年9月10日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:岡田良二先生 (東広島市教育委員会 社会教育指導員)

【感想】
豪雨の山陽道、急ぐに急がれない状況で会場へと直走る。開会15分前、やっとたどり着いた会場には多くの参加者の皆さんが。皆さんには、感謝の言葉しかありません。よく、集まっていただきました。
今回もテーマは「声」。古希を迎えた私にとって、健康は一番の関心事。「食う・寝る・遊ぶ」をモットーに、友と語らい、友と歌い、人生を楽しんでいます。そんな私の生活を伝えたいという思いでお話と歌で表現させていただきました。皆様のこれからの人生の一助になれば幸いです。
2025.09.10岡田先生 2025.09.10岡田先生

 

第17回 教養講座 月の科学の最前線

日時:2025年9月3日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:寺田健太郎先生 (大阪大学大学院理学研究科教授・大阪大学総長補佐、大阪大学21世紀懐徳堂副学主)

【概要】
お月見、潮の満ち引き、昔話(月のうさぎ、かぐや姫)など、私たちの暮らしに馴染みの深い月。科学的には、惑星に対する大きさの比が大きい「特異な衛星」として知られています。第1部では、月と地球の力学的な関係について解説します。第2部では実際に月の石をお見せしながら、月試料の分析から明らかになった月の起源と歴史について紹介します。第3部では、月周回衛星「かぐや」によるリモート観測から明らかになってきた「月の最新像」について紹介します。
2025.09.03寺田先生 2025.09.03寺田先生 2025.09.03寺田先生

 

第16回 教養講座 パグウォッシュ会議について

日時:2025年7月30日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:稲垣知宏先生(広島大学教授)

【概要】
パグウォッシュ会議は、1957年の創設以来、科学者、研究者等の国際的な対話に基づき、核兵器廃絶をはじめとする科学と社会の諸問題に取り組んできました。本講座では、その歴史と現在の活動を紹介するとともに、2025年に広島で開催される世界大会の意義と展望について考察します。
2025.07.30稲垣先生 2025.07.30稲垣先生

 

第15回 教養講座 星空への招待

日時:2025年7月23日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:坪井正紀先生(アマチュア天文家)

【要約】
今回の講師は、天文に詳しい坪井正紀さん。坪井さんは電電公社、現在のNTTに勤める一般のサラリーマンでした。しかし子供の頃、天体望遠鏡で土星の輪を見た時から夜空にある星に魅せられ、以来59年間、星を見続けていらっしゃいます。会社リタイア後は自宅の天文ドームで趣味の天文三昧、14個の超新星を発見され、中には命名された星もあるという事です。今日の授業では、坪井さんは「なぜ宇宙に魅せられるのか」、「アマチュア天文家が如何に楽しんでいるのか」を話してくれました。
天文家の楽しみ方は、大きく分けて、観望派・写真派・観測派の三つに分類されるそうです。観望派は、望遠鏡などで宇宙の神秘、ロマンを楽しみ、写真派は、写真技術を駆使して天体現象を映像に残します。観測派は、超新星等を発見したり研究したりワクワクドキドキを楽しむという事です。
坪井さんは、これまで自分のカメラで撮影した神秘溢れる宇宙の星や、世界中の知人から集めた美しい映像を紹介したのち。最後にパソコン映像を使ったバーチャル宇宙旅行で、生徒を未知の世界へ誘っていました。
2025.07.23坪井先生 2025.07.23坪井先生

 

 

第14回 教養講座 資本主義経済の安定性と不安定性〜安全化装置による補充〜

日時:2025年7月16日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:松田正彦先生(広島大学大学院人間社会科学研究科 教授)

【要約】
資本主義には安定性と不安定性がある。それぞれどういうものか見て行こう。さらに、安定性は調整過程によって形成されるが、その調整機能が十分でなかったり、調整期間が長すぎたりすることが、不安定性を生む。そして、不安定性を解除する資本主義の補完機構として国家が役割を演じることなどを述べる。また、最近の関税問題も、世界的な資本主義に不安定性をもたらしている。そこで、世界資本主義の中心国であるアメリカで関税が設定される意味についても考察することにしよう。
2025.07.16松田先生 2025.07.16松田先生

 

 

第13回 教養講座 3Dプリンターを使い、自由な発想で様々な商品を開発

日時:2025年7月9日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:山路大介先生(株式会社モノミラ代表取締役)

【講義のポイント】
3Dプリンターをはじめ、デジタル技術を活用した最新のものづくりの紹介や、3Dプリンターに必須となる3D-CADについて触れていただく為、自分で3Dモデルを設計して、実際に製作するワークショップを行いました。ワークショップでは、代表者1名〜2名に3D-CADを使って文字や簡単なイラスト等を書いて貰い、それに厚みを付けて立体化し、3Dプリンターで造形しました。
2025.07.09山路先生 2025.07.09山路先生

 

第12回 教養講座 世界のスポーツ教育からみえたもの

日時:2025年7月2日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:齊藤一彦先生(広島大学大学院人間社会科学研究科 教授)

【要約】
スポーツは、これまで競技や健康の文脈で語られることが多かった。しかし、近年、スポーツを社会課題の解決のためのツールとして活用しようという動きが出てきている。日本においては、東京でのオリンピック・パラリンピック開催が契機となり、スポーツの価値や社会課題の解決のための活用方法についての議論が盛んになりつつある。
日本の体育・スポーツシステムは世界的にも見ても高く評価されている。日本型体育・スポーツシステムをモデルにしている国も少なくない。一方で、日本固有の課題もあり、世界の体育・スポーツと関わる中で、日本の問題についても見直していく必要がある。
スポーツには豊かな可能性があり、プラスの面もマイナスの面もある。スポーツの特性や価値を見つめなおしながら、スポーツを活用してどのように社会を良くしていくことができるのか、今後、我々が取り組むべき重要な課題である。
2025.07.02齋藤先生 2025.07.02齋藤先生

 

第11回 教養講座 ジェンダー格差解消戦略

日時:2025年6月25日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:安藤忠男先生(広島大学名誉教授)

【要約】
ジェンダー平等の推進に関する日本の取組みは大きく遅れている。世界経済フォーラムによるランキングでは日本は146か国中118位と最低グループに属する。この講義では取り組みが特に遅れている分野などを明らかにし、ジェンダー格差を解消するための戦略について受講生と共に検討した。筆者は、誰でも身近で取り組める家庭内ジェンダー格差の解消が最も重要と考え、わが家の具体的な取り組みを紹介した。男性の行動変容が不可欠である。
2025.06.24安藤先生 2025.06.24安藤先生

 

第10回 教養講座 絵を読む−マチス「赤のアトリエ」を中心に−

日時:2025年6月18日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:金田 晉先生(広島大学名誉教授・美学)

【要約】
20世紀美術に大きな影響をあたえた2巨匠、ピカソ(一昨年「アヴィニョンの女たち」、昨年「ゲルニカ」)に次いで今年はマチスの「赤のアトリエ」を読んだ。病弱のマチスは「食卓」や「アトリエ」を自分の戦場とし、そこに感情領域、赤、青、緑、黄等、色彩の力を相互に弱めることなくつぎ込み、自分の作品をありったけ並べた。対比と律動の溶け合い、二次元に見え三次元にも見える、個人が主体の揺らぐ空間。世紀の転換期、国家間の緊張の高まる時代にマチスは先頭で闘い、多くの共感を喚び起こした。それを読んだ。
2025.06.18金田先生 2025.06.18金田先生

 

第9回 教養講座 「能登半島地震からみた新たな課題」

日時:2025年6月11日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:鳥谷部 茂先生(広島大学名誉教授・弁護士)

【要約】
能登半島地震については、以下のような整理ができる。第1に、半島という地勢的な影響もあり迅速な陸・空・海からの救援のアクセス・救助対応がおくれた。第2に、土砂崩れ等で道路が寸断され地域の孤立化が生じた。第3に、構造計算を伴わない4号木造建物の倒壊により非常に多く犠牲者が発生した。第4に、災害による直接死よりも被災後の福祉対応の不充分さによる災害関連死が直接死の倍以上にのぼる。第5に、インフラ復旧の遅れが人口減少を加速させコミュニィティーを崩壊させている。第6に、9月の豪雨災害による河川の氾濫により仮設住宅を含む二重災害が生じた。
総括として、東日本大震災や熊本地震等の多数の大規模な災害を経験しているにもかかわらず、過去の大規模災害の教訓が活かされておらず、迅速で適切な対応が取れる体制ができていなかった。大規模被害の伝承が一層重要である。
2025.06.11鳥谷部先生 2025.06.11鳥谷部先生

 

第8回 教養講座 「世界集落を描く」

日時:2025年6月4日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:難波平人先生(広島大学名誉教授)

【要約】
今回の講師は、二紀会理事で広島大学名誉教授の難波平人さん。一貫して国内外の集落・遺跡などの世界集落を描くことで独自の作品世界を作り上げてきた画家で、広島文化賞を始め数々の賞を受賞されています。山口県熊毛郡上関町の長島や祝島の風景のなかで生まれ育った難波さんは、学生時代から25年間、画家の原風景である海岸線の集落を題材に日本全国を訪ね歩き、その後35年あまりにわたって世界の集落・遺跡を求め100か国以上を取材してきました。
今回の講義のテーマは二つ。一つは今、広島市営基町アパート内で開かれている難波先生のスケッチ展。1960年代から70年代まで川沿いに無許可で立ち並んでいた「原爆スラム」とも呼ばれていたバラック小屋を、まだ学生時代の難波先生は自転車で通い詰めてスケッチしていました。『厳しい状況下で生き抜く人間のひたむきさを感じ心引かれた』からだと先生は言います。
もう一つは、昨年、難波先生のお父様が太平洋戦争で戦死されたフィリピンで行われた合同慰霊祭に参加し、先生が見た今のマニラ旧市街をスケッチした作品のお話。共に共通するのは悲惨な戦争であり、戦後80年の今こそ仕上げたい、何かを探し求めているのだと言われました。
難波先生は毎年のように、たたみ二畳ほどもある大きな作品を手掛けておられます。フィリピンで見て感じた事に、どのような魂を入れてこれから大作を仕上げていくのか…。受講生も興味津々で矢継ぎ早に質問が飛び出し、最後は質問形式の講義になりました。
先生は言います。「基町アパートのスケッチ展には、当時を知っている人や、戦争を知らない若い人々が次々に訪れ、必死に生きていた人間、私が感じる一番美しいものを見てくれる…。だから私はワクワクするし、そうでないと描くことはできないのです。」…と。
2025.06.04難波先生 2025.06.04難波先生

 

第7回 教養講座 「中・高齢者の体力 自重負荷筋トレ法&新ストレッチ体操」

日時:2025年5月28日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:渡部和彦先生(医学博士・広島大学名誉教授)

【要約】
今回の講師は、医学博士で広島大学名誉教授の渡部和彦さん。全日本スキー連盟の理事でスキージャンプの今の標準スタイルである、Vの字ジャンプを発案した先生としても有名です。
今回は高齢者向けの「筋力維持・向上」のための、トレーニング方法(自重負荷筋トレ法)が紹介されました。お年寄りになると、転んで怪我をする人が多くなります。何故なのか?それは齢を取ると一歩足が出ないからだそうです。それは、普段から練習していないので、いざという時びっくりして体が動かないからだそうです。だから日々練習することが大切なのです。といっても、無理をすると膝を痛めたり逆効果になることもあります。そこで、スクワットをするとき、足の片方を半歩下げる、回数も片方5回ずつ程度にする。それでもきつければハーフやクウォーターのスクワットでもOK、一日30回を目標につけて少しずつ達成感を味わう事が大切だそうです。無理をしないトレーニングは、専門用語で等尺性、等速性収縮が基本だそうです。
動作の原理は「ゆっくり・大きく・等速」で体を回す。自分の体の重さを使って筋力や筋持久力つける「自重負荷法」理論が説明された後、マットを敷いて渡部先生自ら高齢者のための筋力体操を披露されました。生徒さんも前に集まって、真剣な表情でトレーニング法を見て学びました。
2025.05.28渡部和彦先生 2025.05.28渡部和彦先生 2025.05.28渡部和彦先生
2025.05.28渡部和彦先生

 

第6回 教養講座 「今日も絶好調 人生を謳歌」

日時:2025年5月21日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:渡辺弘基先生(広島カープOB・プロ野球解説者)

【要約】
今回の講師はプロ野球解説やタレントとしても活躍中のカープOB渡辺弘基さん。現在もカープOB会の幹事長 兼 事務局長として、カープ球団と関りを持っておられます。1972年ドラフト1位で阪急ブレーブスに入団、1975年カープに移籍して中継ぎ投手として大活躍、カープ初優勝に貢献した元エリート投手でもあります。
阪急ブレーブスで優勝経験があった渡辺さんは、カープの他の選手と違い、優勝にはそれほど熱い思いはなかったそうです。ところが、初優勝の数日後に行われた地元での優勝パレードで、その意識は大きく変わりました。大観衆の中で目に入った高齢の女性、両手を合わせて叫んでいた言葉が「おめでとう!」ではなく「ありがとう!」でした。その言葉に渡辺さんは大変感動し、初めて広島ファンの気持ちがわかったそうです。
昨年12月7日のカープOB会での話。ゲストとして登場した新井監督が、「9月の大失速は、今思い出しても悔しい…」と吐露していたと言います。なぜ突然失速したのか、渡辺さんは選手層の薄さにあったと言います。今年のカープは、ファビアン・モンテロ両外国人の活躍、中村奨成の成長で秋山、末包、野間の外野手レギュラー争い、ルーキーの佐々木も加わって選手層が確実に厚くなっており、今年は楽しみだと言われました。
人の生きざまで人相が決まると言います。幸せな人生を送った人は顔が穏やか、そのために渡辺さんは、今流行りの「押し活」を勧めます。楽しい老後を過ごす事、それが今回のテーマである『今日も絶好調 人生を謳歌』につながるのだそうです。最後に自分の体験から夫婦円満の秘訣は『妻との協調が大切』と話され、会場から笑いを誘っていました。
2025.05.21渡辺先生 2025.05.21渡辺先生

 

第5回 教養講座 「バスケットボール チーム運営型企業経営論」

日時:2025年5月14日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:浦 伸嘉先生(広島ドラゴンフライズ 代表取締役社長)

【要約】
今回の講師はBリーグ「広島ドラゴンフライズ」社長の浦 伸嘉さん。広島出身の浦さんは大阪商業大学を経て、広島県初のプロバスケットボール選手としてbjリーグ・新潟アルビレックスBBで活躍されました。現役引退後はアメリカ留学を経て「株式会社U・R・A」を起業し、2016年B・LEAGUE元年に「広島ドラゴンフライズ」社長に就任されています。昨年リーグ優勝を果たした「広島ドラゴンフライズ」は国際大会である東アジアスーパーリーグEASLでもチャンピオンに輝やいています。
漫画で有名なスラムダンクの舞台が広島であるのはご存知でしょうか。主人公の一人である流川楓(るかわ かえで)は広島の流川が由来のようです。新天地公園にはこれを記念した時計台が設置されています。バスケットと観光、インバウンドを意識した新アリーナの建設も広島駅北口に設置されることを夢に見て、浦さんは日々活動を続けられています。
さて、講義は本題である運営型企業経営論に進んでいきます。大切なのは『ナンバーワン』に徹底的にこだわる事だそうです。いきなり日本一になる事は難しいけれど、小さな一番を積み重ね、時代の流れを見極めてしかける、さらにAIを積極的に取り入れ、最新のテクノロジーを融合させるのだそうです。質を高めるためスピード感を増し、1秒を大切にする事で成果を最大化する事を目指しています。最後にチームビルディング、組織力を高めるための手段として浦さんが取り組んでいる内容が説明されました。@課題を明確にしてA組織人としての愛・忠誠心を大切にするB挨拶を基本とするコミュニケーションC結果を導くリーダの存在D合理的なルール策定をしっかりして、『広島カープ』『サンフレッチェ広島』に負けないバスケットチーム「広島ドラゴンフライズ」を広島に根付かせるのだという決意が語られました。
2025.05.14浦先生 2025.05.14浦先生

 

第4回 教養講座 「サンフレッチェ広島 今シーズンの活躍について」

日時:2025年5月7日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501
講師:仙田信吾先生(サンフレッチェ広島相談役・広島経済大学客員教授)

【要約】
今回の講師はJリーグ「サンフレッチェ広島」相談役の仙田信吾さん。仙田さんは元民放テレビ局の出身で、Jリーグ発足の年に「週刊サンフレッチェ」という番組を立ち上げるなど、放送マンとして早くからサッカーに関わってきました。今回の講義はサッカーの歴史から話が始まります。
広島にサッカーが紹介されたのは明治6年、東京築地の海軍兵学校からイギリス人により江田島の海軍兵学校に伝えられ、さらに第二次大戦中に、似島に捕虜となっていたドイツ兵からサッカーのスキルが広島の若者に伝わったと言います。後の東洋工業に代表されるサッカー王国広島の誕生は、そんな環境が寄与したのかもしれませんが、仙田さんはそれ以上に大きかったものがあるといいます。それは人間の心にある力、復元力だといいます。
原爆によりすべてを失った広島、そこで育ち、後に東洋工業の監督を務めた下村幸男さんは、原爆で同級生の三分の二を亡くし、家族も失ったどん底から這い上がり、高校サッカー全国大会で見事、優勝を果たすのに貢献しました。そんな歴史が、長沼健さん、小城得達さん、今西和夫さんというサッカー界のレジェンドを育てました。
丹下健三さんが設計された原爆慰霊碑と周辺の平和公園の図面には、なんとサッカースタジアムを含む賑わい施設がすでに織り込まれていたことが最近分かりました。2024年に誕生した新サッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」。サッカーのある喜び、スポーツの持つ平和への力、何という巡りあわせでしょうか。
下村幸男さんの思い、広島の持つ特別な思いは、現在のJリーグ、「サンフレッチェ広島」に受け継がれ、さらに発展させるために、仙田さんは世界でも太刀打ちできるエリートチーム、「サンフレッチェ広島」を100億円の企業に育てたいと夢を語られ、本日の講義を締めくくりました。
2025.05.07仙田先生 2025.05.07仙田先生

 

第3回 教養講座 「住民のためのスマート防災」

日時:2025年4月23日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501+
講師:野村功次郎先生(消防防災専門家)
専門:消防全般・防災全般・医療・福祉・救命トレーナー・災害対応・分析・リスクマネジメント・地域コーディネーター他
内容:日本テレビ「世界一受けたい授業」の防災スペシャリスト、「THE突破ファイル」監修の先生が、最新の防災術を伝授する。
【要約】

日本テレビ『世界一受けたい授業』の防災スペシャリストの先生。『林修の今知りたいでしょ』を始め、全国ネットテレビでお馴染み 元消防士の先生が、本日の講師。今年に入って立て続けにあった山火事、水道管破裂事故で、コメンテーターとして東京キー局の情報番組や報道番組で今、大活躍されています。
冒頭、何故、野村さんが消防士を目指したのか? から授業がスタート。仮死状態で生まれた野村さんは、生まれつき体が弱く発達障害で膝も悪く、いじめられっ子で、小学校中学校は、ほとんど学校に行くこともなかったそうです。しかし両親の懸命の介護で命をつないでもらった野村さんは、命の大切さを知り、命を守る仕事に就きたいと思うようになり、定時制高校に通って消防士になったそうです。
タイトルにある『スマート』とは、賢いという意味。賢く身を守る方法を自らの体験にもとづいて話されました。例えば、いざという時のために、家族の電話番号は手書きの紙に控えておく、災害時、お薬手帳は必ず持って出る、又、車を運転中に地震発生などで車外に出る事を余儀なくされた場合、車のキーは付けたままで、意思表示のメモを車に残し、盗難にあう事も想定して車検証は必ず持ちだす(車検証がなければ、車はただの鉄くずで転売できない)など、とても役に立つ情報でした。
予防アクションとして大切なのは、自分の頭で判断して行動すること。横断歩道の信号待ちで一番前にいると、事故に巻き込まれる可能性が高い事などを例に挙げ、どう考えどう動くかを分かりやすくアドバイスされました。新しい時代や状況に合わせて教訓は常にアップデートすることが必要で、知る事で知識の壁を越えやってみて気づき、技術の壁を越えたらそれを習慣にする。野村先生の原点である「人に生かされ人のために生きる」という熱弁の講義は、あっという間の90分でした。
2025.0423野村先生 2025.0423野村先生

 

第2回 教養講座 「科学で【みる】文化財」

日時:2025年4月16日(水) 10:00〜11:30
会場:広島大学千田キャンパス東棟501+
講師:福原 幸一先生(広島大学客員講師)
内容:文化財は普通は「鑑賞」するものですが、文化財を科学の目で「みる」とどのような姿が現れてくるのでしょうか?

〈傷んだ文化財の修復「文化財保存科学」について〉
千年以上も地中に埋まっていて豆腐のような状態になっている文化財があります。そのようなもろくなってしまった文化財の形を保つにはどのような方法が考えられてきたでしょうか……。興味深い「文化財保存科学」を「看る」の視点から解説していきます。

【要約】

「みる」という言葉には様々な意味がありますが、今回は文化財を「看る(治療する)」話でした。普段あまり意識することはないと思いますが、文化財は実は「生もの」で、放っておくといずれ朽ちて無くなってしまいます。デリケートな文化財をなるべく長く保つようにする保存科学という研究分野があり、今回はその中で地中に千年以上もの長い期間埋もれて豆腐のように脆くなってしまった木製文化財の保存法について紹介しました。
2025.0416福原先生 2025.0416福原先生

 

第1回 教養講座 「人生百年の歌」

福山市立大学 理事長・学長 佐藤利行 先生

第6期教養講座最初の授業は、福山市立大学学長で漢文学者の佐藤利行先生。佐藤先生は、中国政府から外国人に贈られる最高の名誉と言われる中国政府友誼賞を受賞されており、この分野の第一人者です。今回は、中国・東晋の時代に学者として活躍した、王義之の「蘭亭の序」についてのお話でした。
人生50年といわれたこの時代、50歳の長寿の祝いとして催された蘭亭の会に参集した人たちが、みそぎをして、酒を飲み、そこで詠まれた詩集の冒頭に書かれた序文の草稿が、「蘭亭の序」だそうです。「蘭亭の序」は書道史上、最高傑作とも言われ、『王羲之を学ばずんば書にあらず』と書道家のあいだで言われているほどです。この中で、王義之は、『世の中は変わっても、心に深く感ずるということの根拠は、結局のところかわりはありません。したがって、後世これを手にとって見てくれる人は、きっとこの文章に何かを感じてくれるにちがいないと信ずる次第です。』と述べています。佐藤先生は最後に王義之の考えのまとめとして、王義之は限られた人生の中で、今、その時その時を大切にして充実して生きる『目前を楽しむ』ことこそが重要なのであると考えていたと説明されました。
2025.04.09佐藤先生

 

入学式(4月9日)

多くの新入生を迎え、第6期入学式が行われました。渡部副学院長の式辞に続き、皆勤賞表彰があり、第6期の授業がスタートしました。
2025.04.09 入学式 渡部先生 2025.04.09入学式